【世界遺産】78産業関連遺産~ヨーロッパの世界遺産

こんばんは、みや兄です!12月12日までは世界遺産検定1級合格に向けての勉強シリーズです。

公式テキストである「すべてがわかる世界遺産大事典(上)(下)」を中心に自分の苦手ポイントメモなどを加えていきたいと思います。

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今日は第78回目ということで「78産業関連遺産」です

■産業関連遺産

◯サラン・レ・バン大製塩所からアルケ・スナン王立製塩所までの天日塩生産所

(文)フランス 1982年/2009年範囲拡大

登録基準(Ⅰ)(Ⅱ)(Ⅳ)

場所 フランス東部のブザンゾン近くにあるアルケ・スナン王立製塩所。

歴史 ルイ16世治世化の1775年クロード・ニコラ・ルドゥの設計で建築が始まる。

特徴 製塩所関連施設の周囲に病院、聖堂などを円形に配置することで労働組織の効率化を目指した。

■半円形の形で終わったが次世代の工業都市の規範となった。

2009年に拡大登録されたサラン・レ・バン製塩所。

サラン・レ・バン近郊の地下水からは古くから高い塩分濃度が確認されている。

Wikipedia→サラン・レ・バン大製塩所からアルケ・スナン王立製塩所までの天日塩生産所

◯ニュー・ラナーク

(文) 2001年

登録基準(Ⅱ)(Ⅳ)(Ⅵ)

場所 スコットランド南部グラスゴーから南へ約30km、クライド川をさかのぼった渓谷の村。

〇歴史 綿紡績工場を中心にした労働者のための19世紀初頭の産業コミュニティ。

特徴 この地にリチャード・アークライトの水力紡績機を導入。

ロバート・オーウェンが労働者が質の高い生活を営み優れた教育を受けられる環境を整えた。

Wikipedia→ニュー・ラナーク

◯ソルテア

(文)イギリス 2001年

登録基準(Ⅱ)(Ⅳ)

場所 イギリス中央部にある都市ソルテア。

〇歴史 19世紀後半の綿織物工場を中心とする街。

特徴 政治家でもあったタイタス・ソルト卿によって建設された。 

■ソルト卿は博愛的なパターナリズムの精神に基づいて労働者たちを保護する目的で街を整えた。

Wikipedia→ソルテア

◯ダーウェント峡谷の工場群

(文)イギリス 2001年

登録基準(Ⅱ)(Ⅳ)

場所 イギリス中央部のピークディストリクトを流れるダーウェント峡谷。

歴史 18~19世紀の紡績工場が点在。

特徴 構成資産のクロムフォード村の工場で、リチャード・アークライトが世界で初めて水力紡績機を稼働させた。

■その後の工業都市における都市計画のモデルでもあった。

Wikipedia→ダーウェント峡谷の工場群

◯アイアンブリッジ峡谷

(文)イギリス 1986年

登録基準(Ⅰ)(Ⅱ)(Ⅳ)(Ⅵ)

場所 イギリス中部バーミンガム西部のセヴァーン川上流。

歴史 1709年エイブラハム・ダービー1世銑鉄の大量生産を実現し、その技術を用いて建設。

特徴 全長約60mのアイアンブリッジは世界初の鉄橋として名高くこの峡谷の名前の由来になった。

■谷の景観悪化が懸念されている。

Wikipedia→アイアンブリッジ峡谷

◯フォース鉄道橋

(文)イギリス 2015年

登録基準(Ⅰ)(Ⅳ)

場所 スコットランド東部のフォース川河口。

歴史 1890年に開通、今でも使用されている。

特徴 世界で最初期に造られた複数接合式のカンチレバー橋

■1880年代の新しい素材である軟鋼の使用は高い評価を得た。産業遺産の造形美からの評価を得た。

Wikipedia→フォース鉄道橋

◯ポントカサステ水路橋と運河

(文)イギリス 2009年

登録基準(Ⅰ)(Ⅱ)(Ⅳ)

場所 ウェールズの北東に位置する水路橋。

歴史 産業革命の土木技術を結集させた水路橋。

特徴 イギリスで最も高く長い水路橋

■土木技師トマス・テルフォードは水路部分に鍛鉄を使用することで軽くて丈夫なアーチ構造を可能にした。

Wikipedia→ポントカサステ水路橋と運河

◯クレスピ・ダッダの企業都市

(文)イタリア 1995年

登録基準(Ⅳ)(Ⅴ)

場所 イタリア北西部アルプス山麓アッダ川流域に位置。

歴史 19世紀後半に資本家クリストフォロ・ベニーニョ・クレスピが築いた紡績・織物工場を中心とする企業都市。

特徴 工場の生産性を上げるために良い労働環境を整備する必要があると考えられ、労働環境を整えた都市となる。

■1929年からの世界恐慌やファシスト政権の財政政策によって街全体が売却され住宅は個人に買われてしまう。

1929年代から1970年代に売却されるまで街が一つの会社によって所有されていたことは稀有なこと。

Wikipedia→クレスピ・ダッダの企業都市

◯イヴレーア:20世紀の産業都市

(文)イタリア 2018年

登録基準(Ⅳ)

場所 イタリア西部ピエモンテ州のイヴレーア

歴史 建造物の多くは1930年~1960年代の間にデザインされコミュニティ運動の思想を反映。

特徴 タイプライターや機械式計算機、オフィス・コンピューターなどの製造や販売で有名な企業オリベッティ社の企業都市。

世界遺産オンラインガイド→イヴレーア:20世紀の産業都市

◯ビスカヤ橋

(文)スペイン 2006年

登録基準(Ⅰ)(Ⅱ)

場所 スペイン北部バスク地方のネルビオン川河口に架けられた橋。

歴史 1893年完成のゴンドラを使った世界初の運搬橋

特徴 橋げたにケーブルでつるされたゴンドラで人や車を運ぶ仕組み。橋げたは船の運航に支障がないよう水面から45mある。

■設計はアルベルト・パラシオ

Wikipedia→ビスカヤ橋

◯ラ・ルヴィエールとル・ルー(エノー)の中央運河の4つの閘門とその周辺環境

(文)ベルギー 1998年

登録基準(Ⅲ)(Ⅳ)

場所 ベルギー南部の運河、ラ・ルヴィエールとル・ルーの4つの閘門。

歴史 19世紀末に造られたドイツとフランスを結ぶ運河に設置された水力式の船の昇降装置

特徴 ラ・ルヴィエールとル・ルーの間の約7kmで67mの高低差があり、水量を調節する必要があり、船舶の昇降装置として閘門が4基築かれた。

■閘門1つあたり17mの高低差をクリアすることができた。

新運河の開通などにより閘門は使命を終えた。(※新運河は2002年完成、73mの昇降が可能)

Wikipedia→ラ・ルヴィエールとル・ルー(エノー)の中央運河の4つの閘門とその周辺環境

◯ミディ運河

(文)フランス 1996年

登録基準(Ⅰ)(Ⅱ)(Ⅳ)(Ⅵ)

場所 フランス南部トゥールーズから地中海沿岸のトー湖までを結ぶ運河。

歴史 1694年に完成、総延長360km。

ルイ14世の治世下で塩税徴収人として財をなしたピエール・ポール・リケが私財を投げ1667年に着工。

特徴 全体で約190mの高低差があったが103ヶ所に閘門を設置。

高さ6m、全長165mに及ぶ世界初の運河用トンネルであるマルパ・トンネルも建設。

■フランスは当時急速な近代化の最中で、地中海と大西洋の物流を結びつけるこの事業は新しい時代の象徴となった。

Wikipedia→ミディ運河

◯アウクスブルクの水管理システム

(文)ドイツ 2019年

登録基準(Ⅱ)(Ⅳ)

場所 ドイツ南部のアウクスブルク。

歴史 14世紀から現在まで連続的に発展。

特徴 運河網や15世紀から17世紀の間に建てられた汲み上げポンプ式の給水塔、冷水ホールや3つの記念碑的な噴水、水力発電所など22の施設が含まれている。

■アウクスブルクは水力工学分野におけるパイオニアとなった。

技術の多様性により都市に独自の水の景観をもたらしている。

世界遺産オンラインガイド→アウクスブルクの水管理システム

◯Ir.D.F.ヴァウダヘマール:D.F.ヴァウダ技師による蒸気水揚げポンプ場

(文)オランダ 1998年

登録基準(Ⅰ)(Ⅱ)(Ⅳ)

場所 オランダ北部の街レメル。

歴史 蒸気水揚げポンプ場は20世紀前半に水利技師D・F・ヴァウダにより建設された世界最大の規模を誇る排水施設

特徴 1920年に完成した4基の蒸気エンジンが並ぶポンプ場。

機械室や回廊のインテリアなど20世紀を代表するインダストリアルデザインの好例としても評価が高い。

■たぶん世界遺産の中で一番読みにくい遺産だと思ってる。

Wikipedia→Ir.D.F.ヴァウダヘマール:D.F.ヴァウダ技師による蒸気水揚げポンプ場

◯ゼメリング鉄道

(文)オーストリア 1998年

登録基準(Ⅱ)(Ⅳ)

場所 首都ウィーンから南西約100km。グログニッズとミュルツツーシュラークを結ぶ鉄道。

歴史 1854年に完成したアルプス山脈を通る山岳鉄道。鉄道として世界初の世界遺産登録。

開通から150年以上経った今も観光客に人気。

特徴 全長41.8km。アルバニア技師のカール・リッター・フォン・ゲーガが山腹をS字やΩ線のカーブ、トンネルや二段アーチの高架橋を建設する方法をとった。

長さ187m、高さ46mのカルテ・リンネ橋などの16の高架橋。

標高898mのところにある全長1,431mのゼメリング・トンネルなど14のトンネルで急勾配を繋いだ。

■「ゼメリング」はこの地にある標高995mの峠。

ゼメリング峠はリゾート地に変貌、このような景観を造り上げたことが評価され鉄道全体が世界遺産に登録されている。

Wikipedia→ゼメリング鉄道

◯アルブラとベルニナの景観とレーティッシュ鉄道

(文)イタリア/スイス 2008年

登録基準(Ⅱ)(Ⅳ)

場所 イタリアとスイスの国境をまたぎアルプス山脈を越える鉄道。

歴史 アルプス越えは新石器時代からの人類の重要な課題。紀元前から交易ルートが存在したとされる。

近代的な技術で整備されたのは19世紀初め。開発が進むにつれ多くの人々を安全で快適かつ定期的に輸送する必要が生じ、

レーティッシュ鉄道によるアルブラ線の高山鉄道開発が始まった。

特徴 ベルニナ線はアルプスの最高地点を走る鉄道としても有名。

アルブラ線は1904年開通。標高1819m、総距離67km、42カ所のトンネル、144カ所の橋梁を持つ。

■鉄道は現在も稼働しており世界的なリゾート地でもあるサンモリッツを沿線に持つ。

Wikipedia→アルブラとベルニナの景観とレーティッシュ鉄道

◯エンゲルスベリの製鉄所

(文)スウェーデン 1993年

登録基準(Ⅳ)

場所 スウェーデン中部のヴェストマンランド地方。

歴史 17~19世紀のスウェーデンの基幹産業が鉄鉱石の採掘、製鉄となるに至る歴史を伝える。

鉱石の精錬の歴史は12世紀から。18世紀末に導入された鉄のハンマーのついた鉱石粉砕機と炭貯蔵庫、現在も残る高炉は当時の最新技術が導入されている。

特徴 現在も高炉などの他、検査官の家、工場主の木造家屋など50以上の建物がほぼ完全な形で保存されている。

■1919年に操業を廃止した。

Wikipedia→エンゲルスベリの製鉄所

◯フェルクリンゲンの製鉄所

(文)ドイツ 1994年

登録基準(Ⅱ)(Ⅳ)

場所 フランスとの国境近いドイツ西部の街。

歴史 20世紀初頭のドイツの工業発展を担った製鉄所跡地が残る。

1873年完成。20世紀初めには6基の大型溶鉱炉を備えていた。

特徴 世界遺産に登録されたのは製鉄所跡の6万㎢の敷地。

■当時の宰相ビスマルクが推進した富国強兵政策の後押しもあり最盛期に1日に約1000tの銑鉄を生産。

ガス送風装置や連続焼却装置など革新的な技術も開発された。

Wikipedia→フェルクリンゲンの製鉄所

◯プランタン=モレトゥスの家屋・工房・博物館とその関連施設

(文)ベルギー 2005年

登録基準(Ⅱ)(Ⅲ)(Ⅳ)(Ⅵ)

場所 ベルギーのアントワープ。

歴史 現存する唯一のルネサンスとバロック期の印刷出版工房

16世紀のアントワープはヨーロッパの経済・文化的発信地で印刷技術を先導。

特徴 クリストフ・プランタンが16世紀半ばに開いた印刷出版工房は校訂や装丁などが優れており高い評価を受けた。

■跡を継いだヤン・モレトゥスは工場の製本技術をさらに向上。

19世紀半ばに技術革新の遅れから廃業。1876年に工房や邸宅はアントワープ市に売却され博物館となった。

Wikipedia→プランタン=モレトゥスの家屋・工房・博物館とその関連施設

◯ヴェルラの砕木パルプ・板紙工場

(文)フィンランド 1996年

登録基準(Ⅳ)

場所 フィンランドの南部、キミ川渓谷の北部に位置。

歴史 19~20世紀初頭にかけて北ヨーロッパと北米で栄えたパルプや紙、板紙の生産に関連する産業集落の代表例。

特徴 フィンランドの基幹産業である製材・製紙業を支えた工場が現存。工場は1964年に操業を停止。

現在も7つの建造物が当時の姿を保つ。

■赤レンガ4階建ての木材乾燥物は2度の火災に見舞われるが1895年にゴシック・リバイバル様式の建築物として再建された。現在は博物館となっている。

Wikipedia→ヴェルラの砕木パルプ・板紙工場

◯ヴァールベリのグリメトン無線局

(文)スウェーデン 2004年

登録基準(Ⅱ)(Ⅳ)

場所 スウェーデン南部ヴァールベリ市グリメトン。

歴史 1922~1924年に建設された無線局。

特徴 6つのアンテナ鉄塔やアンテナ付きの短波送信機、初代アレクサンダーソン製の送信機がある建物、職員のための住宅がある住宅街などが含まれている。

■建築家カール・オーケルブラッドが新古典主義で主要な建物を設計。

構造エンジニアのヘンリック・クルーガーが当時スウェーデンで一番高い建造物であったアンテナ鉄塔を設計。

グリメトン無線局は第一次世界大戦後の世界にとって重要であった。

Wikipedia→ヴァールベリのグリメトン無線局

◯リューカン・ノトッデンの産業遺産

(文)ノルウェー 2015年

登録基準(Ⅱ)(Ⅳ)

場所 ノルウェー南部のテレマルク県。

歴史 20世紀初頭産業革命後、農業生産物への需要が高まり、天然資源を用いた肥料だけでは足りなくなると考えられ空気中の窒素分子を窒素化合物に変える合成肥料を開発した。

1907年にノトッデンにスフェルグフォス水力発電所を建設。

1911年にリューカンに世界最大のヴェモルク水力発電所も作り電力を供給。

特徴 ノシュク・ハイドロ社が「空気中の窒素を固定してつくる合成肥料」を製造するために、

■開発したのはクリスチャン・ビルケランドとサミュエル・エイデ。

クイズではスキージャンプのテレマークの語源で出てくるテレマルク県ですね。

Wikipedia→リューカン・ノトッデンの産業遺産

おわりに

「産業関連遺産」については、まずはどの資源、どの産業かを抑えておく。そして歴史背景も抑えると覚えやすい。

世界遺産検定の他にも色々なジャンルの記事を書いてますので気になるジャンルがありましたら読んでいただけると幸いです。

これからも生活の役に立つ記事、楽しい記事を少しずつ書いていきたいと思います!

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