【世界遺産】38時間目 水利灌漑施設/産業関連遺産と近代都市~アジアの世界遺産

こんばんは、みや兄です!世界遺産検定1級合格に向けての勉強シリーズです。

公式テキストである「すべてがわかる世界遺産大事典(上)(下)」を中心に自分の苦手ポイントメモなどを加えていきたいと思います。

「すべてがわかる世界遺産大事典(上)(下)」
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今日は38時間目ということで「38水利灌漑施設/産業関連遺産と近代都市」です

■水利灌漑施設

◯京杭大運河

(文)中国 2014年/2016年範囲変更

登録基準(Ⅰ)(Ⅲ)(Ⅳ)(Ⅵ)

場所 中国の東部から中央部の平原を縦断する運河

歴史 紀元前5世紀から開削が始まり、後7世紀の隋の煬帝の時代に連結された。

特徴 新たに黄河と淮河を結ぶ通済渠や、黄河と天津を結ぶ永済渠、長江から杭州を結ぶ江南河が開削され大運河は完成。

■世界遺産の対象は6つの省市にまたがる1,011kmの運河と関連の遺産58カ所。

Wikipedia→京杭大運河

◯バリの文化的景観:バリ・ヒンドゥー哲学トリ・ヒタ・カラナを表す水利システム「スバック」

(文)インドネシア 2012年 文化的景観

登録基準(Ⅱ)(Ⅲ)(Ⅴ)(Ⅵ)

場所 インドネシアのバリ島。

歴史 9世紀頃から継承されてきた「スバック」は陣に集められた水を分け合う水利システム。

11世紀以来、寺院はバリ島のすべての流域の棚田の水路を管理してきた。

特徴 バリの土着信仰やヒンドゥー教、インド仏教などが融合した、バリ・ヒンドゥーの哲学である「トリ・ヒタ・カラナ」に基づく5つの棚田の景観や灌漑施設、水利システム「スバック」を司る寺院などが登録されている。

バトゥール湖」=すべての川や泉を生みだした女神の住む場所とされる。

「ウルン・ダヌ・バトゥール寺院」=バトゥール湖の女神を祀る寺院。

タマン・アユン寺院」=バリ島最大規模の18世紀に築かれた王家の寺院。

「ペクサリン川流域のスバックの景観」=9世紀頃に建てられた寺院や灌漑システムを含む景観。

「バトゥカウ山保護地区のスバックの景観」=水田を使った伝統的な農耕様式が残されている景観。

■トリ・ヒタ・カラナは神と人、自然の調和をもたらす宇宙観を反映した概念。

スバック」は寺院に集められた水を分け合う水利システム。平地と山間部の両方へ水を引くことが可能に。

Wikipedia→バリの文化的景観:バリ・ヒンドゥー哲学トリ・ヒタ・カラナを表す水利システム「スバック」

◯ペルシアのカナート

(文)イラン 2016年

登録基準(Ⅲ)(Ⅳ)

場所 イランの各地に点在。11本のカナートが世界遺産登録。

歴史 イランの乾燥地帯に古代より農業と定住をもたらした地下灌漑水路システム

中には数百年あるいは千年もの間使われてきたものもある。今もなお利用されている。

特徴 山麓の地下水を掘り当てて横方向へトンネルを伸ばすことで重力を利用して低地へと水を運ぶ。

■伝統的な公共システムは公平で持続可能な水の分配を可能にした。

Wikipedia→ペルシアのカナート

◯シューシュタルの歴史的水利システム

(文)イラン 2009年

登録基準(Ⅰ)(Ⅱ)(Ⅴ)

場所 イラン南西部。紀元前5世紀頃にアケメネス朝ペルシアのダレイオス1世が遷都したスーサ。

歴史  ササン朝ペルシア時代に築かれた水利システム。

特徴 ガルガー運河は現在でも現在も水を供給。400㎢を超える範囲に農地や果樹園が広がる豊かな景観。

構成遺産:サラセル城、水位を測るコラー・ファランギの塔、ダム、橋、湾、工場など。

■現在も稼働している遺産。運河と言えばミディ運河リドー運河も出るので覚えておきたい。

Wikipedia→シューシュタルの歴史的水利システム

◯青城山と都江堰水利施設

(文)中国 2000年

登録基準(Ⅱ)(Ⅳ)(Ⅵ)

場所 青城山:都江堰市の南西約15㎞。都江堰水利施設:四川省の中央を流れる岷江の上流。

歴史 後漢時代2世紀、道教の一派の開祖である張陵が布教活動を行った道教発祥の地。

 ◯特徴 青城山:36の山峰、108カ所の名所を有する名山。多くの道教寺院が造られている。今も38の寺院が残る。

都江堰水利施設:紀元前3世紀に蜀郡の太守李冰が造営。

■現在も農業用に使用されている。現在も利用されている遺跡はマイスター試験にも繋がるので覚えておくと良い。

Wikipedia→青城山と都江堰水利施設

◯アフラージューオマーンの灌漑システム

(文)オマーン 2006年

登録基準(Ⅴ)

場所 オマーンの北東側。

歴史 ファラジの起源は紀元後500年と言われる。

 ◯特徴 アフラージュはオマーンに約3,000あると言われる灌漑施設ファラジの複数形を意味する。

井戸の底を横穴でつなげた灌漑システム。天文観測をもとに運営されている。

各水路に水を流す時間を日時計などで管理、限られた水資源が公平に分配された。

■代表的なファラジ5つと、観測塔や日時計、水の競売所、住居、モスクなどが遺産登録された。

Wikipedia→アフラージューオマーンの灌漑システム

■産業関連遺産と近代都市

◯ジャイプールのジャンタル・マンタルーマハラジャの天文台

(文)インド 2010年

登録基準(Ⅲ)(Ⅳ)

場所 インド北部のジャイプール。

歴史 18世紀初頭ジャイ・シン2世によって建造された。

1727年にアンベールからジャイプールへと遷都。

 ◯特徴 20以上の建造物からなる天体観測施設群

北極星を指す最も大きな天球儀サムラート・ヤントラは天測距離や子午線などを測るもの。

円形の天球儀はナリ・ヴァラヤ・ヤントラ。

惑星の位置を測り占星術に使われたものはラーシ・ヴァラヤ・ヤントラ。

■ジャンタル・マンタルは試験に出やすいのでよく見ておくと良いと個人的に思います。

ラジャスタン州のジャイプール市街」も一緒に覚えるとさらに繋がりで覚えられる。

Wikipedia→ジャイプールのジャンタル・マンタルーマハラジャの天文台

◯インドの山岳鉄道群

(文)インド 1999年/2005年 2008年範囲拡大

登録基準(Ⅱ)(Ⅳ)

場所 インドの3カ所にある鉄道。

歴史 1881年委開通した世界最古のダージリン・ヒマラヤ鉄道は1999年に遺産登録。

2005年にニルギリ鉄道、2008年にカールカ=シムラー鉄道が追加登録。3つの山岳鉄道はすべて現役。

特徴 山岳地帯と都市を結ぶために建設。紅茶の輸出や避暑地への快適な移動を目的とした。

■※まとめ~他の人にこの世界遺産を説明するならどう説明するか

Wikipedia→インドの山岳鉄道群

◯サワルントのオンビリン炭鉱遺産

(文)インドネシア 2019年

登録基準(Ⅱ)(Ⅳ)

場所 スマトラ島の奥地(西部)

歴史 19世紀末~20世紀初頭、産業化が進む時代にオランダ植民地政府によって開発された。

特徴 高品質な石炭を採掘・加工し輸送するために建てられた産業遺産。

構成資産は採掘場、企業城下町、エマヘブン港の石炭倉庫、炭鉱と沿岸部を結ぶ鉄道。

採炭から製造、輸送、出荷までが一体となったシステムとし開発された。

■オランダが関わっていることと、炭鉱の機能的なシステムが特徴。

Wikipedia→サワルントのオンビリン炭鉱遺産

◯ムンバイにあるヴィクトリア朝ゴシックとアール・デコの建造物群

(文)インド 2018年

登録基準(Ⅱ)(Ⅳ)

場所 インド西部の貿易港ムンバイ。

歴史 19世紀後半にヴィクトリア朝時代のゴシック・リバイバル様式により建設。

20世紀初頭にはアール・デコ様式が用いられた。

特徴 インド的な要素も含まれ、アール・デコ様式の建物はインドのデザインが混ざった「インド・デコ」と呼ばれた。

■次に出てくるチャトラパティ・シヴァージー・ターミナス駅と一緒に覚えると良いです。

Wikipedia→ムンバイにあるヴィクトリア朝ゴシックとアール・デコの建造物群

◯チャトラパティ・シヴァージー・ターミナス駅(旧名ヴィクトリア・ターミナス)

(文)インド 2004年

登録基準(Ⅱ)(Ⅳ)

場所 インド西部の貿易港ムンバイにある駅。

歴史 1878年から10年以上かけて造られた。

インドの伝統的建築様式と英国のヴィクトリア朝時代のゴシック・リバイバル様式を融合させた駅舎。

特徴 設計者は英国人のF・W・スティーブンス

■個人的に名前が一番好きな世界遺産なので思い出深い。建築様式の融合がポイントです。

Wikipedia→チャトラパティ・シヴァージー・ターミナス駅(旧名ヴィクトリア・ターミナス)

◯テル・アビーブの近代都市ホワイト・シティ

(文)イスラエル 2003年

登録基準(Ⅱ)(Ⅳ)

場所 イスラエル中西部

歴史 20世紀前半に建設されたモダニズム建築が密集する近代都市。

特徴 パトリック・ゲデスが「ガーデンシティ」というコンセプトで作成したプランを元に築かれた。

■世界遺産検定1級に出たこともあるので覚えるべし。

Wikipedia→テル・アビーブの近代都市ホワイト・シティ

◯ペルシア湾の真珠産業関連遺産:島嶼経済の証拠

(文)バーレーン 2012年

登録基準(Ⅲ)

場所 ムハラク市内。

歴史 ペルシア湾の真珠養殖は古代から行われており、真珠養殖と真珠交易の文化的伝統を今に伝える。

特徴 17の建造物、沖合の3つの真珠貝養殖床、海岸線沿いの真珠商人の住居や店舗、倉庫、モスクなどの建造物、

ムハラク島の南端の「カラット・ブ・マヒール要塞」などで構成。

■真珠の取引で経済的に反映していた当時の職人の洗練された高い建築技術

Wikipedia→ペルシア湾の真珠産業関連遺産:島嶼経済の証拠

おわりに

「水利灌漑施設」については、水利システムの違い、場所と名称と遺跡名の結びつきを覚えるのがポイント。

「産業関連遺産と近代都市」については、何のための産業機関かと鉄道の名前を、近代都市は様式についてと特徴的な建物を覚えたい。

世界遺産検定の他にも色々なジャンルの記事を書いてますので気になるジャンルがありましたら読んでいただけると幸いです。

これからも生活の役に立つ記事、楽しい記事を少しずつ書いていきたいと思います!

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世界遺産検定1級→39文化的景観①~アジアの世界遺産

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