【世界遺産】7時間目 世界遺産条約と関係する憲章・条約など

こんにちは、世界遺産検定マイスターのみや兄です。

世界遺産検定1級合格に向けての勉強シリーズです。

公式テキストである「すべてがわかる世界遺産大事典(上)(下)」を中心に自分の苦手ポイントメモなどを加えていきたいと思います。

Amazon→すべてがわかる世界遺産大事典(上)

Amazon→すべてがわかる世界遺産大事典(下)

今日は7時間目ということで「07世界遺産条約と関係する憲章・条約など」です

■世界遺産条約と関係する憲章・条約など

①アテネ憲章

アテネ憲章は、1931年 第1回「歴史的建造物に関する建築家・技術者国際会議」にて採択された憲章。

記念物や建造物、遺跡などの保存・修復に関する基本的な考え方を初めて明確に示したもの。

→文化遺産を尊重し保護・修復するという点で世界遺産条約と深くつながっている反面、修復の際に近代的な技術と材料の使用を認める点が大きく異なる。

②ヴェネツィア憲章

ヴェネツィア憲章は、1964年に採択され、記念物や建造物、遺跡などの保存・修復に関する憲章

修復の際には建設当時の工法、素材を尊重することなどが謳われている。

→世界遺産条約における「真正性」の概念となり、その真正性を検証する機関としてヴェネツィア憲章採択の翌年にICOMOSが設立された。

伝統的な技術が明らかに不適切である場合のみ、近代的な技術を用いることができる

ex)『姫路城』は礎石が天守の重量を支えきれないため、昭和の大修理の時に鉄筋コンクリート製の基礎構造物に置き換えられた。

③ハーグ条約

1954年に採択され1956年に発効

国際紛争や内戦、民族紛争などから文化財を守るための基本方針を定めている。

1954年の第一議定書と1999年の第二議定書で、武力紛争時だけでなく、平時においても文化遺産や美術館、図書館を保護することを義務付けている。

④文化財の不法な輸入、輸出及び所有権譲渡の禁止並びに防止の手段に関する条約

1970年に採択され1972年に発効。

保護管理体制の不備などにより盗難された文化財の密貿易などを禁止する条約。

(細かいところはテキストP041参照)

⑤人間環境宣言

人間環境宣言(ストックホルム宣言)

1972年の「国際連合人間環境会議」にて採択。

国際社会が初めて開発問題と環境保全について取り組み、その原則についてまとめたもの。

自然環境の保護・保全が人類の人類の福祉や経済発展にとって重要と謳われる。

国際連合人間環境会議において、文化遺産と自然環境を保護・保全する条約作りが進められ、同年のユネスコ総会にて世界遺産条約としてまとめられた。

⑥公的又は私的の工事によって危機にさらされる文化財の保存に関する勧告

1968年に採択された勧告。

ヌビアの遺跡群の救済活動を受けて採択された。

文化財をその歴史的・芸術的な重要性に応じて可能な限り、社会的・経済的な発展による変化との調和を図りながら保護し、公開することなどを各国の義務として求めている。

⑦歴史的都市景観の保護に関する宣言

2005年10月の世界遺産条約締約国会議で出された宣言

ウィーン中央駅界隈の都市開発と世界遺産の保全をめぐりオーストリア政府やウィーン市、世界遺産委員会事務局、ICOMOSなどが参加した国際会議にて「世界遺産と現代建築に関するウィーン覚書(ウィーン・メモランダム)」が採択された。

世界遺産に関しては特に歴史的都市景観の概念を推薦書等の保護計画に含むことが推奨されている。

世界遺産の顕著な普遍的価値の保護は、どんな保護方針や運営方針よりも中心に据えられるべきであることをより深く再認識することが必要であるとしている。

世界遺産と現代建築についてと頭にいれておく。

⑧特に水鳥の生息地として国際的に重要な湿地に関する条約

1971年2月に採択された条約。通称 ラムサール条約。 ラムサールはイラン。

水鳥の生息域を保全するために湿地の生態系と生物多様性を保護し、調査、保全のための措置をとることや、湿地を持続可能な範囲で適正に利用するために計画を立てて実行することなどが定められている。

■ラムサールはイランにある。

⑨世界遺産におけるボン宣言

2015年の世界遺産委員会にて採択された宣言。

IS(イスラム国)や武装集団による遺産の破壊を非難するとともに、国際社会の協力を呼びかけたもの。

武装集団には遺産破壊の停止を求め、世界遺産条約締約国には財政・技術的援助や文化財の不法取引の停止などを求めている。

■遺産破壊の問題なので、良くない覚え方かもしれないけど破壊音からのイメージで「ボン」宣言と繋げる

⑩世界遺産条約履行に関する戦略的行動計画

2011年の世界遺産条約締約国会議で採択された行動計画で、以下が締約国が共有する目標として定められた項目。

「①世界遺産の顕著な普遍的価値の維持」

「②世界遺産リストの信頼性の向上」

「③環境・社会・経済的な要求を考慮した世界遺産の保護・保全」

「④世界遺産のブランド力の向上」

「⑤世界遺産委員会の行動力強化」

「⑥世界遺産条約の決議の公開と実行」

おわりに

「世界遺産条約と関係する憲章・条約など」については、条約の名前・年号・特徴を抑えておく。そして順序を覚えるのが大事。

長い名前の条約もあるので反復して読み込んで定着させたい。基礎知識はやはり落としたくないので確実に覚えたいところ。

世界遺産検定の他にも色々なジャンルの記事を書いてますので気になるジャンルがありましたら読んでいただけると幸いです。

これからも生活の役に立つ記事、楽しい記事を少しずつ書いていきたいと思います!

ではではー!

Twitterのフォローもよろしくお願いします!

みや兄 Twitter→@miyabomber0101

世界遺産検定1級→08世界遺産リスト記載までの流れ

世界遺産検定1級→(目次へ)

Follow me!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA